kWh(キロワットアワー)とは?電気使用量に欠かせない単位を解説

2019年10月に消費税が10%に上がりました。中小企業のなかには、コストダウンの一環で電気料金を見直そうと思う経営者様も多くいるのではないでしょうか。
そんなとき、「ところで、kWh(キロワットアワー)ってなんだ?」と疑問をお持ちになることもあるでしょう。kWhは電気料金の設定や使用量の把握に使われている単位なので、いまさら他人に聞くのは恥ずかしいかもしれません。そういった方に向けて、この記事では「kWh(キロワットアワー)」の正しい意味や電気料金との関係を、わかりやすく解説していきます。

また、その他にも
・ 各社の電気料金単価
・ 電気料金の中身
・ 新電力への切り替え
など、有益な情報を多数ご紹介していきます。

目次

kWhと消費電力(W)

kWhとは

kWh(キロワットアワー)は、電気使用量を算出するうえで欠かせない要素です。ここでは、kWh(キロワットアワー)と消費電力について解説していきます。

kWh(キロワットアワー)=1時間あたりの消費電力

kWh(キロワットアワー)とは、kW(キロワット)のうしろにh(アワー)が付いた単位で、「1時間あたりの消費電力」を表しています。例えば1kW(1000W)の家電を1時間使用した場合、消費電力は「1kWh(キロワットアワー)」となります。
「キロワット時」などとも呼ばれている「kWh(キロワットアワー)」ですが、主に電気料金の請求書などに電力使用量(消費電力量)として記載されています。その理由は、電力会社の電気料金は「kWh(キロワットアワー)」を基本として決められているからです。
このように、「kWh(キロワットアワー)」は1時間あたりの消費電力を表すとともに、電力会社が電気代を請求するときの単位にもなっているのです。

W(ワット)やkW(キロワット)とは?

kWh(キロワットアワー)についてはご理解いただけたかと思いますが、そもそもW(ワット)やkW(キロワット)とは何なのでしょうか。
W(ワット)やkW(キロワット)は、家電の「消費電力」の大きさを表します。消費電力というのは、家電を動かすときに必要な電気エネルギーのことで、この消費電力が大きいほどよりパワーが強いということになります。
たとえば電子レンジなら500Wの製品よりも、1000Wの製品のほうがよりパワーは強くなりますが、その分消費電力が上がり、結果的に電気代も高くなります。
エアコンなども同様で、6畳用のエアコンよりも10畳用のエアコンのほうが、基本的には消費電力は高くなります。(機種や性能によってはその限りではありません)
このように、「消費電力が大きい=よりパワーが強い=より電気代も高い」と覚えるのがよいでしょう。

1kWh(キロワットアワー)あたりの電気料金を知って電気代を節約する

kWhとは
先程kWh(キロワットアワー)は電力会社の電気料金の単位にもなっているとご説明しました。しかしじつは、電力会社によって電気料金の1kWh(キロワットアワー)の単価が異なっています。そのため、より安い料金単価の電力会社に乗り換えるだけでも、電気代の節約につなげることができます。
ここでは、電力会社ごとの「従量電灯B・C」プランにおける1kWh(キロワットアワー)の料金単価をご紹介していきますので、電力会社の切り替えで電気代を節約する際の参考にしてください。

※ 各社、後でご紹介する「エコスタイルでんき」の「ジョブプラン」に相当する電力プランをご紹介していきます。

北海道電力の電気料金(従量電灯C)

    単 位 料金単価(税込)
基本料金   1kVA 341円00銭
電気量料金 第1段階料金
(最初の120kWhまで)
1kWh 23円98銭
第2段階料金
(120kWh以上300kWhまで)
30円27銭
第3段階料金
(300kWh超過分)
33円99銭

東北電力の電気料金(従量電灯C)

    単 位 料金単価(税込)
基本料金   1kVA 330円00銭
電気量料金 第1段階料金
(最初の120kWhまで)
1kWh 18円58銭
第2段階料金
(120kWh以上300kWhまで)
25円33銭
第3段階料金
(300kWh超過分)
29円28銭

東京電力の電気料金(従量電灯C)

    単 位 料金単価(税込)
基本料金   1kVA 286円00銭
電気量料金 第1段階料金
(最初の120kWhまで)
1kWh 19円88銭
第2段階料金
(120kWh以上300kWhまで)
26円48銭
第3段階料金
(300kWh超過分)
30円57銭

中部電力の電気料金(従量電灯C)

    単 位 料金単価(税込)
基本料金   1kVA 286円00銭
電気量料金 第1段階料金
(最初の120kWhまで)
1kWh 21円07銭
第2段階料金
(120kWh以上300kWhまで)
25円54銭
第3段階料金
(300kWh超過分)
28円49銭

北陸電力の電気料金(従量電灯C)

    単 位 料金単価(税込)
基本料金   1kVA 242円00銭
電気量料金 第1段階料金
(最初の120kWhまで)
1kWh 17円85銭
第2段階料金
(120kWh以上300kWhまで)
21円74銭
第3段階料金
(300kWh超過分)
23円45銭

関西電力の電気料金(従量電灯B)

    単 位 料金単価(税込)
基本料金   1kVA 396円00銭
電気量料金 第1段階料金
(最初の120kWhまで)
1kWh 17円92銭
第2段階料金
(120kWh以上300kWhまで)
21円21銭
第3段階料金
(300kWh超過分)
24円21銭

中国電力の電気料金(従量電灯B)

    単 位 料金単価(税込)
基本料金   1kVA 407円00銭
電気量料金 第1段階料金
(最初の120kWhまで)
1kWh 18円10銭
第2段階料金
(120kWh以上300kWhまで)
24円19銭
第3段階料金
(300kWh超過分)
26円06銭

四国電力の電気料金(従量電灯B)

    単 位 料金単価(税込)
基本料金   1kVA 374円00銭
電気量料金 第1段階料金
(最初の120kWhまで)
1kWh 16円97銭
第2段階料金
(120kWh以上300kWhまで)
22円50銭
第3段階料金
(300kWh超過分)
25円42銭

九州電力の電気料金(従量電灯C)

    単 位 料金単価(税込)
基本料金   1kVA 297円00銭
電気量料金 第1段階料金
(最初の120kWhまで)
1kWh 17円46銭
第2段階料金
(120kWh以上300kWhまで)
23円06銭
第3段階料金
(300kWh超過分)
26円06銭

沖縄電力の電気料金(従量電灯)

    単 位 料金単価(税込)
最低料金 最初の10kWhまで 1契約 402円40銭
電気量料金 第1段階料金
(10kWh以上120kWhまで)
1kWh 22円95銭
第2段階料金
(120kWh以上300kWhまで)
28円49銭
第3段階料金
(300kWh超過分)
30円47銭

新電力「エコスタイルでんき」なら電気料金が大幅に削減できる可能性も

新電力「エコスタイルでんき」の法人向け「ジョブプラン」は、
・ 基本料金:0円
・ 燃料費調整額:0円
・ 解約時違約金:0円※1
という3つのメリットがあります。

各地域電力会社の従量電灯プランから、基本料金が0円の「ジョブプラン」へ切り替えた場合、ご使用状況によっては大幅に電気料金を削減できる可能性があります。
例えば、東京電力20kVA契約で使用電力量が月1000kWhの場合、年間約94,000円削減できる試算となります。※2

※1 エコスタイルに支払う切り替え手数料や、エコスタイルでんきを解約する際の違約金は一切かかりません。ただし、現在ご契約中の電力会社の解約時違約金等については、各電力会社へご確認ください。
※2 契約電力や毎月のご使用状況によって削減額は異なります。
※2 燃料費調整額、再エネ賦課金は含んでおりません。

なお、「ジョブプラン」の各エリアごとの電気料金単価は以下の通りです。

電力エリア 電気料金単価(税込)
東北電力エリア 28.52円/kWh
東京電力エリア 28.52円/kWh
中部電力エリア 28.01円/kWh
関西電力エリア 27.50円/kWh
中国電力エリア 26.99円/kWh
四国電力エリア 26.99円/kWh
九州電力エリア 26.48円/kWh

「自家消費型太陽光発電」を設置してさらに電気代を削減しませんか?

再生可能エネルギーである太陽光発電を自社の屋上などに設置することで、発電した電気を自社内で使用することができます。これによって、電力会社からの電気購入量を減らすことができるため、電気料金をさらに削減することが可能です。

また、これまでは電力会社に電気を売る「売電」が中心だった太陽光発電ですが、現在は「売電価格<電気料金」という状況になっているので、「自家消費」したほうが金銭的にもお得です。

これからの時代は、「新電力+自家消費型太陽光発電」で電気料金を大幅にカットしていくことが、賢い選択かもしれません。
「新電力+自家消費型太陽光発電」で電気代をお得にしたい方は、「太陽でんき」までお問い合わせください。

法人向け電気料金の仕組み・内訳

kWhとは
法人向けの電力プランは色々ありますが、ここでは例として上記でご紹介した「従量電灯B・C」の電気料金の仕組みについてご紹介していきます。
従量電灯の電気料金は、以下4つの合計で決まっています。
1. 基本料金
2. 電気量料金
3. 燃料費調整額
4. 再生可能エネルギー発電促進賦課金

各要素について、順番に解説していきます。

基本料金

契約電力ごとに費用が異なる基本料金ですが、
○ 基本料金=料金単価×契約電力(kVA)
という計算式で算出されます。

料金単価は電力会社ごとに異なり、例えば東京電力で契約電力30kVAの場合、
・ 286円×30kVA=8,580円(税込)
となり、基本料金は「8,580円」であることが分かります。

電気量料金

電気量料金は、電気使用量に応じて1kWhごとの料金単価が変動する仕組みになっています。
第1段階料金~第3段階料金のそれぞれの計算式は、以下のとおりです。

○ 使用電力量が120kWhまでの場合(第1段階料金を適用):
第1段階料金単価×使用電力量±燃料費調整額
○ 使用電力量が120kWh以上300kWhまでの場合(第2段階料金まで適用):
第1段階料金単価×120kWh+第2段階料金単価×(使用電力量-120kWh) ±燃料費調整額
○ 使用電力量が300kWhをこえる場合(第3段階料金まで適用):
第1段階料金単価×120kWh+第2段階料金単価×180kWh+第3段階料金単価×(使用電力量-300kWh)±燃料費調整額

燃料費調整額

燃料費調整額は、日本が海外から輸入している「原油・LNG(液化天然ガス)・石炭」の平均燃料価格の変化に応じて調整される価格です。「原油・LNG(液化天然ガス)・石炭」などの燃料は、治安が不安定な中東地域などからの輸入が多いため、国際情勢などにより価格変動が激しいことから、この「燃料費調整額」が導入されました。

「平均燃料価格」は3ヶ月間の貿易統計実績を元に算出され、各電力会社で定められている「基準燃料価格」を上回る場合はプラス調整が、下回る場合はマイナス調整が施されます。燃料価格が高くなると電気代に燃料値上げ分が加算されるため電気料金が高くなり、燃料費が安くなると電気代から燃料値下げ分が差し引かれるということです。

算定された燃料費調整額は、基本的に2ヶ月後の電気料金に反映されます。(1~3月の平均燃料価格で算定された燃料費調整額は、同年の6月に反映)

再生可能エネルギー発電促進賦課金

日本では、太陽光発電などの再生可能エネルギーを普及させるために売電制度(固定価格買取制度)があります。固定価格買取制度は、再生可能エネルギー(主に太陽光発電)で発電した電気を、電力会社に買い取らせる義務を発生させるものです。再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)は、この電力会社が電気を買い取るために必要な費用を、電気契約者全員にたいして負担してもらう料金制度です。

再生可能エネルギー発電促進賦課金は、以下の計算式で算出されます。
○ 再生可能エネルギー発電促進賦課金=単価(円)×使用電力量(kWh)

なお、再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価は全国一律で国が毎年決めており、最新(2019年5月分~2020年4月分)の単価は「2.95円/kWh」となっています。

過去1年間の電気料金・使用量の確認方法

kWhとは

過去1年間の電気料金・使用量を確認したい場合、電力会社ごとにその方法は異なります。
ここでは、各電力会社の電気料金・使用量の確認方法をご紹介していきます。

【北海道電力】電気料金・使用量の確認方法(法人)

北海道電力の法人向け「従量電灯C」プランの電気料金・使用量の確認方法ですが、
「Web料金お知らせサービス」へ登録することで、最大で過去24ヶ月分の電気料金の確認が可能となります。

【東北電力】電気料金・使用量の確認方法(法人)

東北電力の法人向け「従量電灯C」プランの電気料金・使用量の確認方法ですが、
「よりそうeねっと」へ登録することで確認が可能となります。

※ ご使用量のお知らせは最大で直近の3ヶ月分、料金のお知らせは最大で直近の13ヶ月分を表示。

【東京電力】電気料金・使用量の確認方法(法人)

東京電力の法人向け「従量電灯C」プランの電気料金・使用量の確認方法ですが、
「でんき家計簿」へ登録することによって、過去24ヶ月分の電気料金の確認が可能となります。

【中部電力】電気料金・使用量の確認方法(法人)

中部電力の法人向け「従量電灯C」プランの電気料金・使用量の確認方法ですが、
「ビジエネ」へ登録することによって確認が可能となります。

【北陸電力】電気料金・使用量の確認方法(法人)

北陸電力の法人向け電気料金・使用量の確認方法ですが、
「見エールサービス」へ登録することで確認が可能となります。(最大で過去37ヶ月分)

※ 特別高圧または高圧契約のみ

【関西電力】電気料金・使用量の確認方法(法人)

関西電力の法人向け「従量電灯B」プランの電気料金・使用量の確認方法ですが、
「はぴeみる電」へ登録することによって確認が可能となります。

【中国電力】電気料金・使用量の確認方法(法人)

中国電力の法人向け「従量電灯B」プラン電気料金・使用量の確認方法ですが、
「ぐっとずっと。クラブ」へ登録することで、最大過去24ヵ月分の使用量および電気料金の確認が可能となります。

【四国電力】電気料金・使用量の確認方法(法人)

四国電力の法人向け「従量電灯B」プラン電気料金・使用量の確認方法ですが、
「よんでんコンシェルジュ」へ登録することで確認が可能となります。

【九州電力】電気料金・使用量の確認方法(法人)

九州電力の法人向け「従量電灯C」プランの電気料金・使用量の確認方法ですが、
「キレイライフプラスサービス」へ登録することによって、最大で過去24ヶ月分の電気料金の確認が可能となります。

【沖縄電力】電気料金・使用量の確認方法(法人)

沖縄電力の法人向け「従量電灯」プランの電気料金・使用量の確認方法ですが、
「電気ご使用実績照会サービス」へ登録することで確認が可能となります。(過去15カ月分)

まとめ

kWhとは
この記事では、電気料金とは切っても切れない「kWh(キロワットアワー)」や消費電力について解説してきました。「kWh(キロワットアワー)」は「1時間あたりの消費電力」であることが、ご理解いただけたかと思います。また、家電などに書いてある消費電力(W)は、どれだけ電気を消費するかを表した数値で、基本的に大きなパワーを発揮する家電ほど消費電力が大きいことになります。
例えば500W(0.5kW)の家電を1時間使用した場合ですと、「0.5kWh(キロワットアワー)」または「500Wh(ワットアワー)」と表すことができます。
「kWh(キロワットアワー)」などの単語を正しく知ることで、より正確に電気料金について把握し、電気料金削減につなげていくことが重要です。

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