おだやかな革命

福島県 原子力発電所
今日は やんまる が担当します

『おだやかな革命(監督:渡辺智史)』を鑑賞してきました。
“革命”という攻撃的な言葉に“おだやか”という二律背反がこうもしっくりくるのは鑑賞した後の余韻のせいかもしれません。

この映画はドキュメンタリーで、原発事故後に福島県の酒造の当主が立ち上げた会津電力や、放射能汚染によって居住制限区域となった飯館村で畜産農家が立ち上げた飯館電力など、地域に住む人々が自ら立ち上がり、これまでの“豊かさ”に疑問を持ち、本当の“豊かさ”を追求している様子を捉えた内容です。

当たり前に使っていた”電気”の存在を気にするきっかけになった福島原発事故

米作りやブランド牛にもなった飯館牛を育てていた村は、事故以降、先祖代々守り育んできた土地を手放し、離れた土地で牛を育てていました。しかし、事故から3年、故郷への強い想いが後押しし、村民は太陽光発電事業を行う飯館電力の立ち上げに挑戦いたしました。
この発電事業で必要な資金はファンドを通して調達され、地域の為に、地域の資源を活用し、地域内で循環できる地産地消の仕組みを取り入れています。

のどかな風景と太陽光発電

全住民参加型小水力発電所

過疎化が進む小さな集落でも豊かな自然資源を活用したまちづくりが行われています。
石徹白地区では移住してきた若者が取り組みの中で地域住民の理解を得ながら関係を築き、農業用水路を活用した小水力発電事業に向けて住民が費用を捻出し、農業協同組合を設立するに至りました。しかも、なんと集落の全世帯が組合員となって出資したのです。
さらに、出資金は売電事業では返還せず、発電事業による売電収益を耕作放棄地の活用など地域の存続のための活動に役立てています。

地域が自立した、潤う仕組み

このほかにもエネルギーの視点から、様々な想いをもった方の本気の取り組みが紹介されている映画です。本気で取り組んでいるからこそ周りの人もそれに呼応して新たな取り組みを創造し、地域全体の活動として広がっているのです。
その広がりが、結果として個人や地域が儲かる仕組みではなく、住む人の心が潤う仕組みとして地域経済を活性化し、人が集まるまちへと変わっていく。
その様子を見ていると、私に生きる目的を問いただしてきている気がしました。
何のために生きて、生きるために何をするのか。とても哲学的な問いに思えても、実はとても簡単で幸せに近づくための問いなのかもしれません。
普段ドキュメンタリーを見ない方でも楽しめる、ぜひ見てもらいたい作品です。

笑顔でくっつく家族